一般貨物自動車運送事業には、貨物運送の形態によって、一般貨物と特別積合せ貨物という違いがあります。
特別積合せ貨物とは、荷主から預かった貨物を、一旦事業所等の荷扱所に集め、荷扱所で仕分けして他の荷扱所に運送し、その荷扱所で仕分けして配達先に届ける形態です。
荷主から荷扱所、または荷扱上から配達先までは、比較的小型のトラックなどで運び、荷扱所間では大型の輸送手段を使うことで、効率の良い運送事業を行えます。一般的には、宅配便がこの形態で行われますが、宅配便のような軽貨物に制限を受けるものではありません。
宅配便は、特別積合せ貨物の1つの事業形態であり、170cm・30kg以下(業者により異なる)の貨物を、1個1口として運びます。
宅配便が特別積合せ貨物で行われる背景には、合理的な運送手段のために発展した経緯があります。その一方で、荷扱所間の運送を、貨物の量に関係なく行わなくてはならないデメリットと、輸送経路の全てを自社で確保するのは、コストが大きすぎるという側面も持っています。
そのため、サービス提供に海路や空路が必要な場合や、自社の営業路線外への運送が必要な場合に、他の運送事業者を利用する、利用運送を組み合わせて合理化されています。